龍源寺のご本尊である拈華釈迦如来(ねんげしゃかにょらい)をはじめ、本堂および地蔵堂にお祀りしております仏像をご紹介いたします。
(ねんげしゃかにょらいぞう)
拈華の釈迦像といわれるように、右手を上げ、ちょうど霊山会下で贈られた金波羅華(こんぱらげ)を手にはさんで聴聞(ちょうもん)衆に示した、その時の姿がとられています。
拈華のさまにはほとんどが意を解せずにいた折、ひとり摩訶迦葉(まかかしょう)が微笑したので、釈迦は「正法眼蔵(しょうほうげんぞう)、涅槃妙心あり」として方を嗣がしめました。
まさに以心伝心の禅の極地を示しております。
(かしょう・あなんそんじゃぞう)
(もくぞうじぞうぼさつ はんかぞう:鈴鹿市指定文化財)
地蔵堂の本尊で、像高31.8cm。桧材の寄せ木造りです。
頭は丸く白亳相(びゃくごうそう)で、玉眼(水晶の眼)をしています。
法衣を着け、左手に宝珠を、右手に錫杖を持ち、台座上に左足を踏み下げて坐っています。
像底部に嘉慶2年(1388年)の墨書銘があり、南北朝時代の作と考えられています。
(まやぶにんぞう)
お釈迦様の母親であり、水子供養・こどもの成長・安産・女性に対する諸祈願の仏でらっしゃいます。
摩耶婦人の仏像は日本に数体しかございません。そのうちの1体であるこちらは、江戸時代初期の塑像となります。